先日「シーバスのレジェンドポイント、千葉県「江川海岸」1番小屋が台風で消滅!海中電柱も撤去!!」という記事を掲載したのだが、そんなこともあり、何となく千葉の「盤津干潟」の状況が気になったので、千葉県が提供している「貧酸素水塊分布予測システム」を覗いて見たところ、なんか妙なデータが出ていたのでご紹介しよう。
■盤津干潟に「青潮」!?
以下の「溶存酸素」分布に関するデータは全て、千葉県が提供している「貧酸素水塊分布予測システム」のサイトからのものだ。
まずは、下の図を見て欲しい。これは「貧酸素水塊分布予測システム」が提供している昨日の、盤津干潟付近の「溶存酸素」分布だ。
赤い部分は溶存酸素濃度が濃い部分で、青い所はほとんど酸素が無い所。これを見る限りは、盤津干潟は完全に無酸素状態に陥っていることになる。
一応、溶存酸素の鉛直断面図も見てみると、岸寄りの部分に「青(無酸素)」のエリアが存在していることがわかる。
ちなみに、酸素濃度の魚への影響の目安は以下のとおり。
では、他のエリアはどうなのかと思ってみてみると、岸近くに「青(無酸素)」のエリアが存在しているのは「盤津干潟」エリアのみで、他のエリアは特段変な事は起こっていないのがわかる。
では、いつからこんな変な状況になったのかと思って、時系列推移を見てみると、どうやら10月18~25日の間に何かが起こったようだ。
更に、下の分布図の推移を見ると、10月17~24日の間に何かが起こったことがわかる。これら2つの推移図を考え合わせると、どうやら10月18~24日の間に何かが起こったようだ。
台風21号の影響による豪雨が千葉県を襲ったのは25日(金)なので、原因としては少々考えにくい。台風19号が関東付近を通過したのは13日(日)なので、これも少々無理がある。うむむ、、、
(※出典:goo天気)
そこで、昨年(2018年)の8月に掲載した「今年の異常な夏パターンと台風後の攻め方」という記事の内容を思い出してみよう。
■「台風」が来ると水温が急激に下がる!?
昨年(2018年)の8月に掲載した「今年の異常な夏パターンと台風後の攻め方」という記事の中で、私は下記のような内容を書いた。ちょっと長くて恐縮だが、再掲しておこう。
結論から言うと「台風」は、海や川の水温を下げる効果がある。今年も、既にいくつかの台風が日本に来ているが、皆さん、台風が近づいてくる時というのは、妙に涼しくなることにお気づきだろう。 正確にいうと、いつも涼しくなるわけではなく、日本列島の東側に進路を取り、自分の居るエリアの南を通る時は涼しくなる。台風は、中心の「台風の目」に向かって風が吹き込んでいるが、北の(オホーツク海、ロシア側の冷たい)空気を巻き取って、日本に送り込んでくるからだ。 ・・・台風がやってくると、その進路によっては、気温が急激に低下する事は分かったが、水温への影響はどの程度なのだろうか? 結論から言うと「劇的な変化を及ぼす」だ。 ・・・一般に、魚という生き物は、人間よりも温度に敏感であり、1度以下の微妙な水温変化でも行動が変化することが知られている。上記のように、真夏の台風は、東京湾の内湾部のような「浅い海」には、水温に劇的な変化を及ぼすため、特に浅海域では魚の行動も劇的に変わる可能性が高い。 ただ、上記の水温変化の時系列グラフをみると「底層(海底上1m)」でも、台風前後で水温変化は表層と似た動きをしており、むしろ「底層」の方が「表層」よりも、早く水温低下が始まっており、台風通過後の水温回復は、表層よりも遅く、台風の影響が表層よりも長期間残っていることがわかる。 個人的には「表層」の方が、河川水の流入や冷たい風の影響を受けやすいので、台風の影響は早くから現れると思っていたが「底層」の方が、早くから急激な変化が起こっている。
ざっくり言うと、台風が近づいてくると水温は下がり、通り過ぎると上がるのだ。
台風21号の影響による豪雨が千葉県を襲ったのが25日(金)であることを考えると、もしかしたら台風21号の接近に伴い、盤津干潟付近の水温が急に下がり青潮が発生したのだろうか?
確かに、台風21号の進路は「日本列島の東側に進路を取り、自分の居るエリアの南を通る時」と言う条件に当てはまっていた。
しかし、下の気温推移を見る限りは、10月17-24日の間に、特に派手な気温低下は起こっていないように見える。海水温は下がっていたのだろうか・・・
(※出典:goo天気)
結局、仮に本当に盤津干潟に青潮が出ていたとしても、原因がよくわからない。もしかして、千葉県が提供している「貧酸素水塊分布予測システム」が、間違った予測をしているのだろうか。
いずれにせよ答えは、現場に行けばすぐに分かるはずだ。皆さんの中で、最近「盤津干潟」に足を運ばれた方は、このエリアの海の状況を教えて欲しい。なんだか、最近皆さんに情報提供のお願いばかりしているようにも思うが、気になるものは仕方が無い。
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