早いものでそろそろ夏のシーズンも終盤。もうすぐ１０月の爆釣シーズンの開幕だ。今は９月で暦的には秋だが、まだ焦ってはいけない。暦的には秋でも、海の中の季節は陸上よりも１か月ズレる。海水というものはザックリいうと「温まりにくく、冷めにくい」という性質がある。
夏に温められた海水は、地上が涼しくなってきてもなかなか冷やされないのだ。スズキ的には海中は、まだまだ暖かく、バリバリの真夏と思った方が、爆釣パターンを見誤る頻度は少なくなると思う。つまり、今はまだリバーシーバスのシーズン真っ只中ということだ。関東であれば、河川内ポイントの中でも比較的上流のものを選んで行ってみると良いだろう。
また、潮通しのいい小磯であれば、中～小型のヒラスズキの数釣りが楽しめるかもしれない。また、海の中がまだ真夏という事は、マゴチもまだまだイケルということだ。イケルどころか、今が狙い目かもしれない。
ちなみに、前にもこのサイトでご紹介したが、私は過去に伊豆の青野川の河川内でマゴチが釣れたことがある。マゴチが釣れた場所としては相当衝撃的な場所である。こんな田園風景の河川内でマゴチを釣ったことがある方はおられるだろうか？（笑）
こんな場所までマゴチは河川内を遡上してくるのだ。興味のある方は、こちらの記事もご参考にどうぞ。
また、夜間河口部ではクロダイの群れが入る事が多くなるので、クロダイも狙い目だ。ちなみに参考までに言うと、この時期の夜間にクロダイを狙う場合は、私の場合は何故かトップや表層系のルアーの調子が良い事が多い。
あと気になるのは青物系だが、外洋に面した伊豆や房総半島の磯なんかでは、磯シイラやヒラマサ等の青物なんかも狙い目かもしれない。そろそろ夏休みで混み合う時期も終わってきていると思うので、この時期に夏休みをまだ取れる方は、開拓の旅に出てみるのもいいかもしれない。
そして、更に気になるのは大型ヒラスズキだが、これは今年の台風の動向がどうなるのかによって大きく左右されるので、とりあえずは様子見。ここ数年は、台風に限らず、ゲリラ豪雨など、気楽に「大雨だ！河口に集合！」などと喜んでもいられない、シャレにならない状況も増えてきているので、あまり無茶な行動は慎むべきだろう。
とはいえ、このサイトでは安全第一という前提であれば、何でもアリだ。ただしここで言う「何でもアリ」をどう解釈するかで、マニアとしてのセンスが問われる事は言うまでもない。お互いシビレル釣りをしたいものだ。
あと、そうそう、はじめに夏に温められた海水はなかなか冷めないので、今はまだ海の中は真夏と書いたが、今後急に寒い日が続いて海水温が急に低下し、その状況が続いたら、スズキの産卵前の乗っ込みシーズンは例年よりも早めにやってくるだろうか？
いや、私はそうは思わない。
東京湾における私の過去のデータでは、海水温の分布は年によってかなり大きく変動するが、スズキが湾奥で釣れなくなる時期や、木更津あたりの干潟で釣れなくなり富津岬以南のエリアで釣れ始める時期なんかは、あまり大きくは変わらない。
また、湘南エリアで乗っ込み爆釣がはじまる「時期」なんかも、海水温の分布の変動との相関は低い。ここで誤解してほしくないのは、相関が低いのは「時期」であり「場所」ではないとうことだ。「場所」は「海水温分布」との相関は高い。
私自身は「乗っ込みシーズンが始まる時期」や「乗っ込みシーズンが終わる時期」は「日の出～日の入りの時間」が大きく関係していると考えている。
つまりスズキの産卵回遊の行動は「海水温」だけでなく「太陽の周年の動き」が大きく関係しているということだ。更に言うと「海水温」はスズキにとっては、産卵回遊において日々の「目標地点」を決める条件として大きく影響を及ぼし「太陽の周年の動き」は「産卵回遊」の「行動開始の合図」になっていると考えている。そう考えると、毎年大体同じ時期に、産卵回遊が始まり、大体同じような水温帯でスズキが産卵を行うという事実が説明できる。
スズキの居場所は日々大きくコロコロ変わるが、産卵期は例年それほど大きく変わらない。コロコロ変わる事はコロコロ変わる自然条件に左右され、あまり大きく変わらない周年の動きは、周年で変わる自然条件に左右されるという考えである。
これについては、また別の記事で詳しく解説しようと思っている。いずれにせよ、秋の乗っ込みシーズンはもう目の前。爆釣大爆発の時期まで秒読み段階だ。お互い頑張ろう！！
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