今回の記事は「The Truth of Seabass ザ・トゥルース・オブ・シーバス」コーナーの記事です。
⬛はじめに
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます!!
今年の年末年始は、土日も入れると9連休になった方も多く、大潮周りということもあり、釣りには絶好の潮回りだったのでウキウキしていた方も多かったと思うが、休みが長かった割には、なんだかんだ思うように釣りに出られなかった方も多かったのでは無かろうか。特に、所帯持ちのアングラー諸氏なんかは、結局1度も釣りに出られなかったという方も居たのでは無かろうか。
突然だが皆さんは「プロとアマチュアの違いって何?」と聞かれたら、どう答えるだろう??
勿論、それで報酬を得ているか否かの違いは大きいが、それ以外の違いは何だろうか?私が思うに、報酬以外のプロとアマチュアの違いは以下の3点だ。
以上は、あくまで私の個人的な見解だが、①②は分かり易いと思う。
TVに出ているプロアングラーだと、撮影の当日の撮影可能な時間内に魚を釣らなければならないし、釣り雑誌に書いているフィッシングライターなんかだと、入稿期限までに魚を釣って記事を書かなければならない。釣りに限らず、どんな仕事でも「期限」というものが存在するので「スランプだ」などとは言っていられない。
特に、自身をプロアングラーと標ぼうしている者は「魚を釣る」という「結果」が求められる。「プロアングラー」であるかどうかについては、明確な基準があるわけではなく、自分がプロアングラーだと自称すれば、その瞬間からプロアングラーになれるのだが、周りがプロアングラーだと認めてくれない限り仕事は来ない。
周りがプロアングラーだと認めて仕事を依頼してくれる為には、「魚を釣る」という点に関しての「抜きん出た結果・実績」が最低限必要になる。
ここで「最低限」という但し書きを付けたのは、めちゃくちゃ魚を釣って来たという実績だけではダメだからだ。世の中、めちゃくちゃ魚を釣る人間は、ごまんと居る。
そんな中で、仕事を依頼してもらうには「オリジナリティ、コネ、運」の3つが必要になる。まぁ、この3つの要素は、フリーランスで仕事をする際は、どんな業種でも必要不可欠な要素になるだろう。
この3つの要素を揃えるのは、自分の実力だけではどうにもならない部分もあり、至難の業だと思うが、それゆえに世の中でフリーランスで食っていけている人間は、実力がある人間の中でも、ほんの一握りの人間だけなのだ。
しかし、アマチュアアングラーは「10年間ボウズ連続」でも、心とお財布は痛むが、本業の仕事をクビになる事は無い。「期限内に結果を出さなくていい」というのは、アマチュアの特権でもある。
そして、ちょっと分かりにくいのが③だ。
昨今はブラック企業が叩かれ、下請法等の法令順守/コンプライアンスが厳しくなってきているので、釣り業界以外の一般の会社でも「家庭/プライベートへの配慮をすること」は厳しくなってきているのだが「プロアングラー」とか「フィッシングライター」みたいな肩書で仕事をしている人間にとっては「魚を釣ること」で自身の付加価値を高めているので、魚を釣ることは収入と直結してくることになるので、魚を釣らないと「家庭」を守る事も出来なくなるので、家庭を守るためにも「家庭よりも釣りを優先せざるを得ない」という逆説的なシーンが多くなり、家族/配偶者/彼女・彼氏もそういう理解をしてくれる場合が多くなる。
しかし、アマチュアアングラーだとそうもいかない。釣り以外に別の本業があるうえに、家族/配偶者/彼女・彼氏の厳しい視線が日夜自分に向けられている。
「今日は大潮で下げ鼻と夕マヅメが夕方17時に重なるから、16時には釣りに出発したい」なんて事情を優先出来る事は奇跡に近い確率だ。
つまり、プロアングラーだと「釣れ易いタイミング」をこちらで指定して、事前にある程度の取材計画を立て、スタッフと実釣取材に出撃するという事も結構あるが、アマチュアアングラーだと、そんな日時指定を奥さんに言おうものなら「何言っちゃってんの?その時間は娘のピアノの発表会だって前に言ったでしょう!あなたそれでも父親なの!?」と、涙ぐんだ娘の前で激怒される事になる。家族に魚の事情は関係ないのだ。
まぁ、そこまで大事なイベントが重なる事は、そんなにしょっちゅうある訳では無いが、奥さん/彼女のご機嫌/顔色を伺いながら、釣りに出られる日時が直前まで決定出来ないという方も多いと思う。
最近は、釣りが趣味の女性も増えてきているので、釣りに理解の無い旦那さん/彼氏の束縛に苦しんでいる女性アングラーも増えてきているだろう。
私は男性だが、昔、奥さんに「私と斎藤さんのどっちが大事なの?」と詰められた事がある。ちなみに「斎藤さん」とは、たまに当ホームページで登場する釣り友の「ノースリープ斎藤(男性)」だ(笑)
私の場合は、今は自分のホームページや釣り具メーカーさんとの仕事を中心に活動しているので、世の中で言う「プロアングラー」という程マスメディアに露出はしている訳では無いので、自分の釣りに対して、仕事という意味での厳しい制約を、他人から受ける機会は減ってきているのだが、かつてはマスメディアでもかなり活動していたので、双方の立場で釣りを続けて行く難しさは、十分に理解しているつもりだ。
一方、世帯持ちのアマチュアアングラーは「期限内に結果を出さなくていい」という特権がある代わりに、本人がどんなに釣りに真摯に打ち込んでいるとしても、他人から見ると「単なる趣味」なので、周囲の冷たい視線の中で「想像以上に自由度が低い」という制約がつきまとう。
この制約をもっと具体的に言うと「一般に釣れないとされている時にしか釣りに出られない/一般によく釣れるとされている時に帰らなければいけない」みたいなものだ。
よく、レジェンドクラスのプロアングラーの伝説として「〇〇さんは、取材スタッフがどんなに心が折れても、釣れるまで決して帰らない」とか「△△さんは48時間ぶっ通しでルアーを投げ続けていた」みたいな話を耳にするが、それはある意味それが「仕事」だから言い訳が立つ話で、アマチュアアングラーは、単なる「趣味」なので、別の意味で「〇時には帰らないといけない」みたいな「制限/期限」が強くなる。
この制約条件をどう乗り越えるかこそが、アマチュアアングラーがコンスタントに魚を釣り続けるうえで、とても重要なノウハウになると思っている。
アマチュアアングラーは「一般に釣れないとされている時にしか釣りに出られない/一般によく釣れるとされている時に帰らなければいけない」ので、どんな潮回りや時間帯でも「今から2時間で、なんとしても魚を釣りたい」みたいなシーンが多発する。
・・・みたいな、話は以前からたまに書いてきているのだが、私の今年の新年の初釣り(1月3日)は、まさにそんな感じの釣行だった。
ちなみに、私の新年初釣りの日の釣行時間帯を下に示してみよう。釣りをしていた時間は、たったの「1時間」だ!!😱
この日は、親戚への新年の挨拶やら、初売りセールを楽しみにしている家族につきあったり・・・と、なんだかんだで、釣りに出発出来るのは18時くらいで、夜も別の用事で20時には撤収しないといけなかったので、行き帰りの時間を考えると、どう考えても東京湾奥エリアのポイントでないと、釣りをしている時間がほとんど無くなってしまうと思われた。
まぁ、東京湾奥エリアのポイントを選択しても、実質、釣りをしていられる時間は「正味1時間程度」と推測された。
1月の厳寒期に、東京湾奥エリアで1時間以内に、シーバスを必ず釣れと言われたら、皆さんどうするだろう?三番瀬や旧江戸川河口なんかでスーパーウェーディングなんかしてたら、水中を歩いているだけで時間が終わってしまう。
何故、こんなに忙しい日にわざわざ釣りに出掛けようとしたのか。別に、4日以降でもいいのではないかと思う方がいるかもしれないが、私にとっては正月の三が日の間に初釣りに出るのが毎年恒例のゲン担ぎなので、多少無理してでも釣りに出たかったのだ😅
釣行先の候補としては、葛西臨海公園の護岸なんかは、真冬でも結構シーバスが釣れるので、なかなか良い選択だとも思ったが、新年の初釣りを、そんなお気楽ポイントで始めるのも、なんか気が進まない気がしたし、バチ抜けが本格的に始まるのは、次の大潮位からだと思ったので、他にもっと記事のネタになるような、調査のし甲斐があるポイントは無いかと頭を悩ませていた。
そこで、1つ閃いたのが、過去に別のテーマで書いた下記の記事の内容だった。
★最後の最後にBIGシーバスヒットのドラマが!!伊豆河川の増水に関する特徴 ~時合には2種類あるのをご存じですか?~
⬛実釣結果~「最後の10分」の勝負やいかに!?~
上記の過去の記事では「2つの時合」について解説しているのだが、ある程度自信がある内容ではあるものの、いかんせん私1人の個人的な経験則に基づくノウハウなので、再現性があるノウハウだと断言するには、まだまだ実釣データのサンプル数が欲しいと思っていた。
そこで、今年の初釣りは、この考えの再現性を確かめるべく、真冬の東京湾の最奥エリアで水に浸かる事にした。基本的な狙いとしては、
★ド満潮からの最初の約1時間の大半はポイントの水底地形の把握に時間を使い、最後の10分前後で勝負を決める!
という感じだったのだが、何故「最初の約1時間の大半はポイントの水底地形の把握に時間を使う」「最後の10分前後で勝負を決める!」としたのかには、ちゃんとした理由があるのだが、それについては、後で詳しく解説しよう。
まずは、肩慣らしに、当日の実釣結果をご覧アレ。結果やいかに!?
※このポイントの場所や詳細なヒットスポットについては、下で詳しく解説しているので、是非最後までご覧下さい✋
⬛「時合」には2種類ある!!
ここで、この「2つの時合」とは、どんなものだろう?
今回は、それについて詳しく解説してみようと思う。
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