10月も半ばに近づき、いよいよ都市部港湾部も秋の爆釣シーズンに突入だ。東京湾を例にとると、ひと昔前の東京湾では9月の半ばから後半に、ある日突然サァ~っと冷たい風が吹き始め、フと空を見上げると、薄いウロコ雲が広がっているのが見え「あぁ、今日から秋が来たなぁ~」という感じに、結構ハッキリと「今日から秋」という季節感が感じられたものだが、近年は9月に大型台風がやたら多くなって、それに冷たい秋雨が重なる事で、いつから秋になったのかよく分からないうちに「雨が止んだら、いつの間にか秋になっていた」という年が続いている。
しかも「そろそろ秋っぽいな、爆釣シーズン開幕か!?」と思っていると、それを狙ったかのように湾奥エリアでは、酸素濃度が極めて薄くなる「青潮」が発生し、神奈川県の多摩川河口から、千葉県幕張エリアまでの間の湾奥エリアの海は壊滅的に釣れなく事が多い。
今年も、そのパターンは変わらず、9月21日に当サイトで掲載した記事で青潮に関する記事を書かせて頂いた。
下の図は、その記事に掲載したもので、千葉県水産総合研究センターが発行している「貧酸素水塊速報」の最新版(令和2年9月15日観測結果)から抜粋したものだ。
青く塗られているエリアが酸素濃度が薄いエリアで、当時これらのエリアの「海」は壊滅的に釣れない日が続き、私の知る範囲では、この青いエリアでのまともな釣果は「河川内」にほぼ限定されていた。
■湾奥部における秋の爆釣シーズン開幕の目印は?
ということで、私にとって近年の湾奥部での秋の爆釣シーズンの開幕は「秋が来て、青潮が去った時」ということになる。そこで、参考までに本日の東京湾の酸素濃度の分布を確認してみると、下の図のようになっており、浦安~三番瀬~村田川河口くらいまでの間に水色のエリアが残っているものの、濃い青のエリアは消滅し、全体的にかなり酸素濃度は回復してきている事が見て取れる。
私の経験では、このくらい酸素濃度が回復してきていれば、東京湾奥全体はほぼ回復したとみていい。まぁ、幕張を中心とした人工サーフエリアはまだ厳しそうだが、他のエリアはそろそろ爆釣要注意だろう。
■多摩川・隅田川・荒川・旧江戸河口、三番瀬はどうか?