TRUTH36「釣りを終了するタイミング/ポイント移動するタイミングの科学的推定方法ーその1:釣れる確率の公式」

 

 

 

 

■「あともう1投だけ」が貴方の人生をダメにする・・・かも。

さて、この記事を書き始めたのは秋の3連休前の金曜日だが、千葉県姉崎のタイドグラフを見てみると、この3連休の最終日の月曜から大潮が始まる。そして、夜のド干潮は22時41分で、潮位は39cm。となると、この辺りの日から関東各地の干潟で、スーパーウェーディングを開始しようと計画するアングラーも多くなるのではなかろうか。

・・・と、言いつつ、私は先日ひと足お先に、神奈川県の小田和湾と野島公園の干潟の様子を見に行ってきた。その時の結果・様子は、下記の記事をご覧頂ければと思う。

今年も干潟のランカーシーズンがやってきた!!(ゴルゴ横山、涙のモンスターヒット動画あり!)

ということで、今回は今度の3連休で狙い目のおススメポイントの紹介記事でも書こうかと思ったが、この時期は干潟に限らず、川、運河、港湾、サーフ、磯も、どこもかしこも実績が高く、書き始めるとキリが無くなるので、少々毛色の変わった視点の記事を書いてみようと思う。

ところで皆さん、上のリンクボタンに挙げた記事は、お読みになっただろうか?あの記事の最後の方には、かなり大型のモンスタークラスのスズキとの、ヒットからファイトシーンまでを収めた動画を掲載しているが、今回テーマにしたいのは、そのモンスタークラスとのファイトの後の話だ。

あの動画の中では、もうあと1、2投で帰ろうとしている最後の最後に、でかいスズキがヒットしてしまったため、予定時刻になっても帰るに帰れず「あともう1投だけ」と何回も言いつつ、結局予定時刻を大きく過ぎた時間までキャストを続けてしまった。

結果的には、その後バイトは無く、釣りを終了しているのだが、あの後もう少し粘れば、またヒットがあったのだろうか?

この「釣りを終了するタイミング/ポイント移動するタイミング」については、皆さんも悩んだことが多いのではなかろうか。これは、釣り師の永遠の悩み事の1つでもあり、時にはそのタイミングを間違えることで、命に係わる事故に繋がる事もある。

特に干潟のウェーディングの釣りでは、毎年必ずと言っていいほど、遭難事故が起こっている。2016年は12月の約10日間だけで3件も事故が連発している。干潟で、上げ潮時に粘り過ぎて岸に戻れなくなり、118番通報で助けを求めるという事が後を絶たない。これは潮干狩りでも同様だ。

昨年末は干潟での水難事故が多発

また、私自身も昔、死んでもおかしくない遭難事故を起こしてしまっている。この時の話は、下のリンクボタンの記事に詳しく書いているので、特にウェーディングスタイルの釣りをする方は是非読んでみて欲しい。まさに「あともう1投だけ」が原因で起こった事故だ。

ゴルゴ横山決死の生還物語1 ~プロローグ:焦り~

ということで、この「釣りを終了するタイミング/ポイント移動するタイミング」について考えてみることは、釣果と命の両方に関わる、釣り師にとっては大事な事柄と言えよう。

今回はこの点について、少し変わった視点から考えてみようと思う。題して「釣りを終了するタイミング/ポイント移動するタイミングの科学的推定方法ーその1:釣れる確率の公式」。


■「無いよりはあった方がマシな情報」の重要性

「釣りを終了すべきか/ポイント移動すべきか」を判断するには、そのポイントでこれ以上釣りを続けてもダメだろうと、心の中で諦めがつかないといけない。

ここで「そのポイントでこれ以上釣りを続けてもダメだろう」という気持ちを数学的に表現すると「そのポイントでこれ以上釣りを続けても、スズキが釣れる確率は低いだろう」という表現になる。つまり「スズキが釣れる確率」を推定する必要があるということだ。

もし釣れる確率が1%くらいなら「次にヒットがあるのは2時間後だけど、もう上げ潮で潮位が限界だから、今日はもう帰ろう」と判断する助けになるかもしれないし、もし釣れる確率が5割以上あるなら「アタリが無いから、そろそろポイントを変えてみようと思ったが、五分五分以上の確率でヒットがありそうだし、潮位もまだまだ大丈夫だから、もう少し頑張ってみよう」みたいな判断をする助けになるだろう。

しかし、そこにスズキが居るかは見えないし、ベテランと初心者では釣れる確率なんて大きく変わるのではないか?「スズキが釣れる確率」なんて計算できるのだろうか?

勿論、その日、その場の状況での「釣れる確率」など、正確に計算など出来る訳がない。しかし、私たちは今までに、実際何度も「ここでこれ以上釣りを続けてもダメだろう」と判断してきた。「釣れる確率」を正確に計算などしてはいないが、それに類することを実は無意識のうちにやっているのである。

ビジネスの世界でもそういうことはしょっちゅうある。皆さんも上司から「その企画が面白いのは分かるが、それで商品はどのくらい売れるんだ?」と聞かれたり、期末が近づいてくると「来期の売上見込み数字を出せ」みたいなことを言われて頭を悩ましたことがあるのではないだろうか?

そんな時「そんなことやってみなけりゃ分かりません」と答えるだろうか?何とか屁理屈を作って「正確ではないけども、無いよりはあった方がマシ」程度の数字を作るのではなかろうか。特にメーカーなんかは、どのくらい売れるのか見込みが立たなければ、原材料の仕入れ量をどのくらいいしたらいいか判断できない。

予算が無限にあれば、仕入れ量を無限にすればいいが、普通は予算に限りがある。私たちだって、無限の時間釣りはしていられない。明日、会社/学校にいかなければならないなら、必ず家に帰らなければならないし、奥さんが厳しければ、もっと早く帰らなければならないだろう。どこかの時点で、必ず帰る決断をしなければいけない。

そんな時に必要なのは「ここでこれ以上釣りを続けてもダメだろう」と思えるか「明日は朝早いので、あと1、2時間釣りをすれば絶対釣れると思うが、オレはそれが分かっていて敢えて今日は帰る。そういう判断ができるオレはカッコイイ」と自分に言い聞かせるかのどちらかだろう。

いずれにせよ「ダメか、釣れそうか」についての「無いよりはあった方がマシ」な情報があったほうが、自分で納得できる判断が出来る。仮に「明日は朝早いので、あと1、2時間釣りをすれば絶対釣れると思うが、オレはそれが分かっていて敢えて今日は帰る」と判断した場合でも、その悔しい「1、2時間」については、本当に釣れるかどうかを、次回の釣りで、出来る限り同じ条件にぶつけてみて、確かめればいい。

一番困る/危険なのは、そういう「無いよりはあった方がマシな情報」が無く、明確な意思が持てずにズルズルと釣りを続けてしまう事だ。

ということで、今回は「釣れる確率」について「無いよりはあった方がマシ」な数字をどやって計算するかについて解説してみようと思う。今回の記事は、途中、数式やグラフが多くなるが、そんなものは見たくないという方は、結論部分だけでもご覧頂ければと思う。

それでは、早速レッツゴー!!


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