TKLM:Tuned K-TEN “9㎝/11g”Lipless Minnow

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ゴルゴ横山使用頻度TOP3に常に君臨する、超実績ルアー

「TKLM」とは「Tuned K-TEN Lipless Minnow」の略。「TKLM」には、今は色々なタイプのものが発売されているが、今回私が激おススメするのは、その中でも「Floating:90mm(11g)」のタイプのものだ。

ちなみに「TKLM」の全タイプ一覧は下記の表をご覧あれ(2018年3月23日現在)。

Model Type Length Weight Depth Hook Ring Price  
TKLM”8/9.5″ Floating 80mm 9.5g 〜60cm ST-46#5 h#2.5 ¥1,800  
TKLM”9/11″ Floating 90mm 11g 〜40cm ST-46#4 #3 ¥1,800  
TKLM”9/14″SW Sinking 90mm 14g 〜40cm ST-46#4 #3 ¥1,900  
TKLM”9/12.5″SP Suspend 90mm 12.5g 〜40cm STBL-46TN#4 #3 ¥1,900  
TKLM”12/18″ Floating 120mm 18g 〜50cm ST-46#3 #4 ¥2,000  

(※出典:タックルハウス公式サイトhttp://www.tacklehouse.co.jp/product/tklm.html)


このルアーについては、当サイトをご愛読頂いている方には、動画でもしょっちゅう登場するので、もはやレビューの必要など無いかもしれないが、こんなによく使っているのに、レビュー記事を掲載しないというのも、何か裏の事情でもあるのではないかと、あらぬ詮索をされそうなので、レビュー記事をさっさと書いてしまおうと思う。


■実績

当サイトの記事を、まだあまり読まれていない方の為に、まずは以下の写真をご覧頂ければと思う。これは、つい先日釣れたスズキの画像だ。口には「TKLM」がフッキングしている。画像が荒いのは、動画からのキャプチャーのためだ。

実際の動画ご覧になりたい方は、下記のリンクボタンをクリック。これをご覧いただければ、もはやレビュー記事など読む必要ないかもしれない。

大スクープ!ランカー&入れ食い爆釣ポイント発見!!「港湾部ウェーディングポイント開拓」~いきなりランカーゲット!&爆釣証拠動画満載!!~

「小潮の攻略」:大潮で爆釣したポイントは小潮ではどうなるか?(良型ゲット動画有り)

上記の実績は、あくまでごく一部のもの。過去10年以上にわたって、このルアーで釣ったスズキの数は、もはや数えきれない。


■ゴルゴのタックルBOXを覗いてみよう~

また、下記の写真は、ある日の私のタックルボックスの中身を写したものだ。私の場合、ウェーディングベストの左ポケットには、比較的大きなルアー用のBOXを入れ、右のポケットには小さめのルアー用のBOXを入れていることが多い。

下の写真は、その左右のBOXを写したものだ。右側の「小さめのルアー用のBOX」の中に、しっかり「TKLM」が入っている。実は2つ入っているのだが、分かるだろうか?


■カラーラインナップ

上記のタックルBOXには「SHレッドヘッド」と「HGレインボー」の2つのカラーのものが入っているが、他にも色々なカラーラインナップが用意されている。改めて、みてみると、どれもこれも欲しくなる・・・。

どれがおススメかと言われるとかなり悩むが、とにかく1つだけまずは買って試してみたいという方には、アピール系とリアル系の中間的な雰囲気の「HGレインボー」が、汎用性が高そうで、個人的にはおススメだ。まぁ、おススメと言うか「好きだ」というのが正しい表現か・・・。

ちなみに、金の事を考えないという夢の条件で、常に常備しておきたいと思うカラーは「パール・レインボー」「HGレインボー」「SHピンク」「クリアHG・ピンクヘッド」の4カラー。しかし、残念ながら今現在私は、この4つの色の中では「クリアHG・ピンクヘッド」しか持っていない。他は全部ロストしてしまった・・・。

今持っているのは、先日ヤフー・オークションで落札した、中古の「パール・レッドヘッド」「SHレッドヘッド」「パール・チャート」「SHチャート/オレンジベリー」「SHイワシ」「SHイワシ/レッドベリー」と、前から持っている「クリアHG・ピンクヘッド」の7つだ。まぁ、金さえあれば全色4つずつくらいストックしておきたいのだが、さすがに独身時代のようなルアーの買い方は、もはや不可能だ(笑)


■このルアーの特徴/使い方

まずは、下記のタックルハウスの公式サイトからの抜粋情報をご覧頂ければと思う。
(http://www.tacklehouse.co.jp/product/tklm.html)。

TKLM”9/11″は浅場の大型シーバスをターゲットに据え、それを目標に生まれたモデルです。このモデル最大の特徴は、従来のリップレスミノーが高速域で起こしていた特有のスライドアクションを極低速から中速域で起こすようにチューニングした点。連続したソフトトウィッチで、小型ルアーながら、ビッグプラグに負けない強烈、且つ自然なアピール力を発揮します。

ふむふむ、そうだったのか・・・。

泳層は、公式サイトに表記されている情報を見ると「〜40cm」と書いてあるが、私の現場での使用実感も、それに近い感じだ。また、当たり前だが、ゆっくり引けば表層付近を泳ぎ、早く引けば、より泳層は深くなる。

ちなみに、私がこのルアーを使う時は、ほぼ「ただ引き」か「ピクピクトウイッチ」のどちらかだ。「ピクピクトウイッチ」については、下記の記事をご参考にどうぞ。

地味な爆釣メソッド「ピクピクトゥイッチ」:メソッド篇(ゴルゴ横山の解説ビデオも掲載)

地味な爆釣メソッド「ピクピクトウイッチ」:実践編(ゴルゴ横山のシーバスヒット動画掲載)

まぁ、あまり難しいことを考えずに適当に投げてただ引きしているだけでも、それなりに釣れてしまうのが、このルアーの凄い所でもある。


■注意!!タックルハウス公式サイトの解説文の誤り!?

TKLMシリーズには、フローティングタイプよりも比重がやや重い「サスプンドタイプ」があるのだが、それについてひとつ気になる事が公式サイトに書いてあった。以下、公式サイトからの抜粋。

吸い込まれやすさのため、発売を見送っていたオリジナル・サスペンドモデル。純正でバーブレスフックを装着してはいますが、改めて、丸呑みにはご注意ください。

私が気になったのは、上記の文中の「吸い込まれやすさのため」という表現。比重がサスペンドになると、フローティングタイプよりも、本当に「吸い込まれ易く」なるのだろうか?

これは、一考の余地があると思う。前に、当サイトの下記の記事でも少し触れたが、

TRUTH24「ミスバイトとバラシの真実ーその1:バチ抜け対策ロッドは存在しない!」

上記の記事から一部抜粋してみよう。

魚が食いついてくる(魚の口が触れる)のは「竿先」ではなく「ルアー」だ。バイトをはじいているのは「竿」ではなく「ルアーに掛かっている抵抗力」である。

ルアーにはそれ自身の大きさや形状による「浮力」や「推進抵抗力」があるが、それに加えて「ラインテンション」がルアーに掛かっている。ルアーは竿に直接繋がっている訳ではない。ルアーに直接繋がっているのは「糸/ライン」である。

要するに「ルアーに掛かっている抵抗力」とは「ルアー自身のもつ浮力・抵抗力」と「ラインテンション」の2つの合計値だ。同じルアーを使っているなら「ラインテンション」を強くかけた方が「ルアーに掛かっている抵抗力」は大きく成る。

そして「ラインテンション」は「竿の硬さ」よりも、釣り師サイドの竿やラインの「操作」による部分がはるかに大きい。

上記の記事では、スズキがルアーを吸い込みにくくなる原因は「ルアーに掛かっている抵抗力」であり、それを細かく分けて考えてみると、以下の3点に集約されると主張している。

  • ルアーにはそれ自身の大きさや形状による「浮力」
  • ルアーにはそれ自身の大きさや形状による「推進抵抗力」
  • 「ラインテンション」

そう考えると、同じ大きさ・形状・ラインテンションなら、フローティングタイプよりもサスペンドタイプの方が、吸い込まれ易くなるようにも思うが、上記の記事では私自身書き忘れていた点がもう1つある。

それは「ルアー自身の質量に比例する慣性抵抗力」である。

この宇宙に存在する「質量」があるものは全て「慣性抵抗力」が働く。「慣性抵抗力」とは何かというと、大した話では無い。「同じ大きさ・形状」のものであっても「質量が大きい物」ほど「動かしにくくなる」ということである。

これは容易に想像できる話だろう。同じ大きさ・形の石でも、重い石ほど動かしにくくなる。もし、サッカーボールが純金で出来ていたら、蹴った瞬間にボールが動かないどころか、足の骨が折れるだろう。

そこで、もう一度TKLM9㎝タイプの「フローディングタイプ」と「サスペンドタイプ」の重さの違いを見てみると、サスペンドタイプの方が「1.5g」重く、約1.1倍重いのである。つまり、質量だけをみると「サスペンドタイプの方が1.1倍動かしにくい」という事になる。「吸い込み」に際しても「1.1倍吸い込みにくくなる」のである。

まだ納得いかない?

OK。ならば、もっと極端に、100kgのTKLM9㎝タイプがあったとしよう。スズキの吸引力程度では、ビクともしないだろうことは、用意に想像出来るのではなかろうか。ダイソンの掃除機で吸っても動かないだろう。同じ大きさ、形のルアーなら、重い方が、スズキが吸い込もうとする方向に、動かされにくく/吸い込まれにくくなるのである。

では「(上に働く)浮力」は「重い物」の方が小さいのではないか?もしそうなら、重い物の方が下方向に吸い込まれ易いのではないか?と反論される方もいるかもしれないが、それは100%間違い。おそらく、タックルハウスの公式ページの解説を執筆した方は、この点を誤っている。

「浮力」は「体積」に比例するのであって「質量」に比例するのではない。「同じ大きさ」のものなら、質量が重くても軽くても「浮力」は同じなのだ。この点については、大学の物理学科の学生でも忘れていることがあり、一瞬「ん?」と思ってしまうことがある落とし穴だが、それが真実なのだ。

興味のある方は、物理学の教科書を紐解いてもいいが、とりあえず下記のサイトをご覧あれ。

大きさが同じで重さがちがうものの浮力を調べよう!

以上を、総合すると結論はなんと!!

★同じ大きさのルアーなら、重いほど吸い込まれにくくなる

ということになり、タックルハウスの公式サイトに書かれている「吸い込まれやすさのため、発売を見送っていたオリジナル・サスペンドモデル。純正でバーブレスフックを装着してはいますが、改めて、丸呑みにはご注意ください。」という表現は、誤りを含んでいるという事になるのである。

また、私の個人的経験の範囲では「TKLM9㎝」タイプについては、フローディングタイプだろうが、サスペンドタイプだろうが「丸呑み」される頻度に明確な差異は感じられていない。

もう少し、この点について書いてみよう。

フローティングルアーが浮く理由は、ルアーが水中で押しのけた水の重力に等しい「浮力」が、ルアーの質量に比例する「重力」を上回っているからである。

ルアーが押しのけた水の重量と、ルアーの重量が等しい時、浮力と重力が釣り合うので、ルアーは浮きも沈みもせず定位するので、そのルアーをサスペンドタイプと呼ぶ。重力が上回る場合は、シンキングタイプと呼ぶ。

となると、スズキが真下から吸い込もうとするなら、一見シンキングタイプの方が吸い込まれ易いようにも思うかもしれないが、重力は真下方向に働く力である。スズキのバイトシーンのビデオを観察すると、ほとんどの場合スズキは真下からではなく、斜め下からアタックしてくるので、真下以外に「横方向の力成分」が必要となる。

サスペンドタイプであれば、上方向に働く浮力は重力で相殺されるため、上下方向の力成分はゼロになるが「横方向の力成分」の「慣性抵抗力」は残るし、ラインテンションは、ほぼ横方向に働く力だ。ルアーを吸い込むには、これらの力に抗う必要があることから、実際はこの「横方向の力成分」の影響が大きい事が多いと考えられる。

なんだわからなくなってきた?

OK!では、先程の100kgのTKLM9cmが、力持ちのアングラーに、水中を横方向に糸で引っ張られているのを想像してみよう。そのTKLM9cmを真下から、スズキが吸い込もうとする場合と、同じ方向に同じ速さで泳いでいる11gのTKLM9cmを、真下から吸い込もうとする場合とでは、どちらが吸い込まれ易いだろうか。

おそらく、100kgのTKLM9cmは、ビクともしないだろう。

ちょっと難しい話しになってきたので、頭がごちゃごちゃしてきた方もいるかもしれないので、この点については、また別の記事で詳しく解説しよう。

また、ここで先程の公式サイトの解説文に戻ると「丸呑みにはご注意ください」と言われても「丸呑み」を防止するには「大きなルアー」を使うほかに対策が思いつかないが(お尻フックをデカくすると少しは効果があるかも・・・)、どうしたら良いのだろうか・・・。

また「吸い込まれやすさのため、発売を見送っていたオリジナル・サスペンドモデル。」と書いてあるが、ではそう思っていて発売した理由は何なのだろうか・・・。更にいうと、個人的には「TKLM8㎝」タイプの方が、更に吸い込まれ易くなると思うが、それも既に発売されている。。。

発売した理由は、ひとえに「釣れるから」ではなかろうか。このルアーが「釣れる」という事実には、私も文句なしに同意する。変にカッコ付けて、余計な事は書かずに、正直にそう宣言するだけでいいと思うのだが・・・。

もし、釣果よりも、魚への優しさを本気で追求するなら、バーブレスフックは全てのラインナップにデフォルト搭載すべきでは無かろうか。私の動画をご覧頂ければ分かる通り、大きなルアーだって、目やエラ等のナイーブな部分にグサグサ刺さる事はしょっちゅうある。これだって、致命傷となる可能性はある。

釣りを、余暇やレジャー、趣味として行うには、そのような「生き物を傷つける」という、後ろめたい事実からは逃げられないのである。では、釣りなどしないほうが、人間は魚に優しい存在になれるのかと言うと、私は必ずしもそうでは無いと考えている。

魚を傷つけたり、殺して、友達と遊んだり、悲しい思いをしたという思い出の無い子供達は、将来、魚を心から大事にしたいと思うだろうか?魚の目玉にフックが刺さり、フックを引っ張ったら目玉が飛び出してしまったみたいな戦慄の経験は、しない方が優しい人間が増えるのだろうか?これだけを書くと誤解を招きそうなので、この点については、またちゃんと記事で書こうと思う。

あぁ、、、また炎上してしまうのだろうか。。。とほほ。

なんだか、タックルハウスさんの公式サイトの内容への批判のような内容になってしまったが、私としてはそれで「TKLM」への評価が下がるという訳では無く「めちゃくちゃ釣れるルアー」であるという事実・評価に揺るぎは無い。

ただ、少なくとも当サイトの読者の方には「大きさが同じなら浮力は同じだし、重い方が吸い込まれ易くなるとは思わない方がいい(むしろ、吸い込まれにくくなる)」という事を伝えたかっただけである。

タックルハウスのルアーは、TKLMシリーズに限らず、今も昔も私の最愛のルアーブランドの1つであるし、このルアーが無くなってしまっては困るということも変わらない。

もし、まだ持っていない方は、少なくとも1つは、このルアーを持っていた方が、幸せな釣りが出来る確率が高まるだろう。タックルハウスさんに嫌われないことを切に祈っている。

「Aboutルアー」に戻る場合はここをクリック

TKLM:Tuned K-TEN "9㎝/11g"Lipless Minnow

8.5

釣果実績

9.0/10

飛距離

8.0/10

飛びムラの無さ

9.0/10

泳ぎの良さ

7.0/10

外装コーティング

7.0/10

フックの大きさ

9.5/10

フックの強度

9.0/10

リングの強度

9.5/10

良い点

  • とにかくよく釣れる
  • サイズの割に飛距離が出る
  • 飛びムラが無い
  • 手に入り易い
  • このサイズのルアーでこの大きさのフックが付いているのは希少
  • 表層付近を攻めやすい

イマイチな点

  • 外装コーティングがもう少し強いとなお良し
  • 出来ればもう少し安く・・・
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