今日は、ちょっとした小話しを。海釣りの世界では「潮目」を狙うのが定石の一つとして有名だと思うが、今回は東京湾や大阪湾のような、多くの河川が流れ込む、大型の湾内にできる「大きな潮目」と「貧酸素水塊」について解説してみようと思う。
■3つの大きな潮目
この手の「大きな潮目」には3種類あるのをご存知だっただろうか?この「大きな潮目」というのは、専門用語でいうと「フロント」と呼ばれることが多い。以下、これら3種類について箇条書きさせていただく。
(※画像出典:国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所「I Wish」)
ちなみに「潮目」には「ゴミ」や「流木」などが滞留していることがあるが、このような「ゴミの筋」は春から秋にかけて発生することが多い。梅雨や台風の季節は、河川から大量のゴミが海 に流れ出すため「ゴミの筋」のように分り易い潮目は「6月~9月」頃に一番多く発生する。
上記の3つの「大きな潮目」は「そのポイントのどこにルアーを投げるべきか」という「ミクロ」な戦略ではなく、「今の季節はどのエリアに釣りに行くべきか」という「マクロ」なポイント選択戦略に大きく関係する情報となる。
■貧酸素水塊
また、特に夏は「貧酸素水塊」の位置もとても重要な情報となる。東京湾については、千葉県のホームページで「貧酸素水塊予測システム」のデータが公開されており、下記のボタンのリンク先から「貧酸素水塊」の位置は大体把握できる。この予測データは6時間おきに更新されている。「夏」は勿論、青潮が発生しやすい「秋」の季節も、私は「貧酸素水塊」の位置の変動には細かく注意するようにしている。スズキの大規模な群れの動きは、この「貧酸素水塊」の影響がとても大きいからだ。
酸素飽和度 | 溶存酸素量 | 備考 |
---|---|---|
50% | 2.5ml/l | 貧酸素水 |
30~40% | 2.0ml/l | 魚類に影響 |
1.5ml/l | 貝類危険 |
《2017年8月14日の貧酸素水塊分布予測結果》
基本的には「青い色」の海域ほどヤバい海域と思っていい。
〔東京湾全域〕
〔東京湾奥部〕
〔東京湾中央部〕
さて、皆さんは上記の情報をどうやって使うだろう。これについてはまた後日解説しようと思う。
請うご期待!!
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