ルアーメーカーの方は必見!?変態ルアーについての独り言 ~sherry、PIKUPIKUについて~


この記事はPetit Insight of Seabass (プチ・インサイト・オブ・シーバス)コーナーの記事です。



先日、当サイトの常連さんから、こんなコメントを頂いた。

・・・ここ5年くらいの間に発売したルアーに関して、ゴルゴ先生の意見や感想を伺えたらと思います。ちなみにゴルゴ先生が最近でたルアーで「これ最高!」みたいなお話も聞いてみたいです・・・因みに私は
ヒフミクリエイティンクング「シェリー」には少し驚きました。

私としては、読者の皆さんから頂いたコメントやご要望に対しては、出来る限り丁寧にお返事をするよう努めてきているのだが、これについては少々答えにくい部分がある。

何故かと言うと、私は最近あまり積極的に新作ルアーをチェックいていないので、最近のトレンドにそれほど詳しい訳では無いからだ。

シーバスフィッシング専門サイトを運営しているのに、最新のルアートレンドに疎いというのもいかがなものかと思うのだが、嘘をついてもしょうがない。しかし、それにはそれなりの理由がある。

ということで、まずは何故私が、最近はあまり新作ルアーをチェックしていないのかについて書いてみようと思う。

かくいう私も10年くらい前迄は、自分の給料のかなりの部分をルアーにつぎ込み、新作ルアーが出ると、その良し悪しに限らず手あたり次第(複数個ずつ)購入して、プロショップの様に部屋の壁にルアーをぶら下げて、在庫管理をしていた。

あの当時の私の部屋は、下手なプロショップよりも品ぞろえが豊富だったと思う。しかも、気に入ったルアーは箱買いしていたので、押し入れもルアーでいっぱいだった。

さすがに、結婚して子供が出来ると、室内の美観や安全上の理由で、壁いっぱいにルアーをぶら下げるのは禁止となってしまったが、今でもロフトはルアーやら、ラインやら、フックやら、ロッドやら、、、で、身動きが取れない状態になっている😅

また、当時は色々なメーカーさんのルアー開発に携わったり、プロデュースしたりしていたので、プロトタイプのルアーも山ほど家にあり、もはや一生かけても使いきれない程のルアーが家にあった。勿論、今でも全くもって使い切れていない💦

そんな私だったので、当時はあらゆる開発アイデアを試し、様々なプロトタイプを作成しテストしてきたのだが、実際に発売されるのは、その中のごく一部。まぁ、この辺の事情は、どこのメーカーさんも同じだろう。

そんな経験を何年も積んでくると、店頭で新発売されたルアーを見ても「あぁ、コレは前にプロト作って試したなぁ~」みたいなモノばかりになってきて「大体この手のタイプのルアーはこう動かせばこう動くだろう」と、使う前から大体結果が想像出来るようになってきて、昔のような「えー!こんなルアー見たことが無い!!」とか「コレ使ったらもしかしたらあそこの居つきシーバスが釣れるかもしれない」みたいな、ワクワク・ドキドキ感を感じなくなって来たのだ。

そして、いろいろなタイプのルアーを使い込んでくると、今度は1つのルアーでも、使い方次第でいろいろなシーンに対応出来るようになってくる。

例えば、前は「水面」「水面に背中が出ないギリギリ」「水面直下1cm」「水面直下5cm」「水面直下20cm」・・・と、狙いたい層毎に細かくルアーを使い分けていたのが、今では1つのルアーで全部攻める事が出来るようになってきた、みたいな感じだ。

アクションについてもそうだ。「ほとんど泳がないヌルヌルした動き」「ナチュラルなウォブリング」「キラキラローリング」「イレギュラーなダート」・・・という多彩なアクションも、ルアーによっては1つで全部演出可能になってくる。

また、ルアーのリトリーブラインの左側に杭が並んでいる時に、トゥィッチ等でルアーをダートさせた時に、杭の右から杭の方にルアーの頭が突っ込むと、やたらバイトが多い時があるのだが(これは明暗の境目を狙う時も同じ)、普通はトゥィッチ等でルアーをダートさせた時に、ルアーが左右のどっち方向に頭を向けてダートするのかは運任せだと思うが、ちょっとルアーに細工をして練習を重ねると、左方向だけにルアーをダートさせられるようになる。ちなみに、皆さんはラパラのCD9やKomomo ima SF-125を左側だけにダートさせる事は出来ますか?実はそれ、出来るんですよ(笑)

昔は「このルアーは水噛みが弱いので、泳ぎが大人しいんだよなぁ」みたいなルアーでも、着水直後に1発ダートを入れて少し深く潜らせてから泳がせると立ち上がりからいい泳ぎをする・・・とか「このルアーは、もう古くて重心移動の重りが移動しにくくなって来てるから、ルアーのお尻のウォブリングが弱くなって来てるんだよなぁ」みたいなルアーでも、前記と同様に着水直後に1発ダートを入れると、カチン!と重心が前に移動して、ブリブリお尻を振って泳ぐようになる・・・みたいな事が起こる。

つまり、そのルアーの弱点と思っていた事や、古くなって使いにくくなって来た点なんかも、使う側の使い方次第でカバー出来るようになって来るのだ。

つまり、1つのルアーでも、工夫や練習次第で色々なシーンに対応出来るようになるし、古くなってもまだまだ使える・・・みたいな経験を多く積んでくると、1つのルアーでカバーできる領域がどんどん広がって行き、それに比例して、他のルアー/新しいルアーの必要性がどんどん低下してゆく。

実際、私の動画を観てもらえば分かると思うが、私がよく使っているルアーは2、3種類くらいでは無かろうか。しかも、磯、サーフ、干潟、河口・・・と、ほぼどんな場所でも、その同じ2、3種類くらいのルアーで攻めているのが見て取れると思う。

このホームページを始めた当初は、自分でも「いつもおんなじ古い定番ルアーばかり使っててカッコ悪いなぁ💦」「もっとトレンディなルアーを使って紹介しないとバカにされるだろうなぁ💦」と思って、最新のルアーを使っている姿も動画に収めようかと思った時もあるのだが、そんな見栄を張りはじめるとキリが無くなるし、何よりも、シーバスを釣るために何が大事なのかが見えなくなって来る。

みたいな事を考えながら「うむむ、最近のルアーについてかぁ」と悩みつつ、今回は会員さんから意見を求められた「hifumi creating」さんの「sherry」について、私なりの考えを書いて、更に、近年で私が思わず買ってしまった別の変態ルアーも1つご紹介してみようと思う。ちなみに、この「変態」というのは誉め言葉なので悪しからず✋

では、まずは「hifumi creating」さんの「sherry」について、私なりの評価を書いてみよう。それでは早速GoGo!!

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