ゴルゴ横山はメーターオーバーを過去4回ヒットさせていたかもしれない!?ーその1 ~ゴルゴがメーターオーバーを獲れない理由!?~

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そろそろバチ抜けシーズンも終盤に差し掛かってきたが、皆さん良い釣りをされているだろうか。例年私は、マルスズキに関しては、年が明けると「1~2月」でランカーをゲットし、「3~5月」になると、釣れる数は増えるモノの、小型が多くなるというパターンが多くなる。この点については、昔からいろいろなところで書いてきているが、未だこのパターンは変わることが無い。

そして、これらの時期の主なパターンの1つに「バチ抜け」があるのだが、皆さんもご存知のとおり、バチ抜けパターンでは「ミスバイト」や「バラシ」が、他のパターンに比べて、異様に多くなる。

何故、この様な事が起こるのかについては、下記の記事で、かなり詳しく解説した。


■ゴルゴ横山の「ミスバイト、バラシ」関連記事
「バチ抜け期の『口外フッキング』への対応ーその1:アフォーダンス」
★「バチ抜け期の『口外フッキング』への対応ーその2:マイクロスリップ」
★「バチ抜け期の『口外フッキング』への対応ーその3:バチ抜けミスバイトへの処方箋」
★「素早い動きをするベイトパターンにおけるミスバイト対策」


更に「ミスバイト」と「バラシ」に対する対策については、下記のような記事も掲載した。

★「ミスバイトとバラシの真実ーその1:バチ抜け対策ロッドは存在しない!」
★「ミスバイトとバラシの真実ーその2:釣れる確率」を高めるには?~ミスバイト&バラシ頻度の最小化~」
★「ミスバイトとバラシの真実ーその3:釣れる確率」を高めるには?~針が刺さったが、外れる理由~」
★「ミスバイトとバラシの真実ーその4:釣れる確率」を高めるには(最終回)?~半端なフッキングを減らすルアーの構造~」


今回は、上記の記事には書いていない、もう一つの重要な事柄について書いてみようと思う。題して「バラシを減らすドラグ設定」。ドラグ設定については、以前は結構強めの設定で臨むことが多かったのだが、ある考えに基づき、今年の1月からかなり緩めの設定に変えてテストを繰り返してきた。

このホームページには、私が実際に釣りをしている動画が沢山掲載されているが、一旦ヒットさせたスズキを、やり取りの最中にバラしているシーンは、今年はほとんど無いことが見て取れるだろう。

アタリがあってアワセを入れたにも関わらず、魚がフッキングせず悔しがっているシーンは多数あるが、それは、そもそもフッキングまで持ち込めなかった「ミスバイト」であって、一旦フッキングした後にフックが外れる「バラシ」では無い。

上にリストアップした記事では、私は「ミスバイト」については、竿やドラグ設定でどうこうなる問題ではないと書いてきたが「バラシ」については、竿やドラグ設定である程度解決できる部分もあると考えている。


■ゴルゴ横山、痛恨のバラシ体験

「ドラグ設定」については、前から何となく重要性は理解していて、大型の青物狙いなんかでは、かなり真面目に取り組んできたが、スズキ狙いにおいては、そこまでストイックに追及はしていなかったのだが、昨年のある釣行でのバラシを境に、かなり本気で考えるようになった。

その「ある釣行」とはコレだ ↓

今年も干潟のランカーシーズンがやってきた!!(ゴルゴ横山、涙のモンスターヒット動画あり!)

この記事には、神奈川県のとあるウェーディングポイントでの釣行動画が掲載されているのだが、その動画の中で、明らかにモンスタークラスのスズキらしき魚をバラしている。

この時の、やり取りや手ごたえは未だにハッキリと覚えている。今までランカークラスのスズキは、それなりの数を釣ってきた。ちなみに、私の過去のレコード記録は96cmだ。しかし、この時の魚の引きは、それらの過去のランカー達の引きと比べても、TOPクラスで、もしかしたらそれらを上回っていたかもしれないレベルだった。


■ゴルゴ横山の痛恨のバラシ遍歴

私のシーバス人生で、本気でどうにもならずに、やり取りらしきやり取りも全く出来ずに、魚のなすがままに走られてバラしたりラインブレイクさせてしまった経験は、昨年の痛恨のバラシを除くと、記憶している限りでは3回だ。

《1回目》

1回目は、東京都荒川の河口に位置する、若洲運河との合流部の角で、12月の出来事だった。使用ルアーは、ラパラCD9だったが、その日は結構西風が強く、ラパラCD9でもかなり沖までぶっ飛んで行った。そして、沖に見えていた潮目の辺りにルアーが差し掛かったところで、ドカンと強烈なアタリがあり、即座にアワセを入れると、もの凄い水柱が沖で炸裂しているのが見えた。しかし、この時はほとんど寄せる事も出来ずに、ドラグをひたすら出されてフックアウト。

《2回目》

2回目は、千葉県の外房エリアの勝浦の八幡岬の地磯先端部で、デーゲームでヒラスズキを狙っていた時だ。沖の根回りをかなりの重量級のバイブレーションで狙っていた時、とんどもない重量級の引きに遭遇した。この時は何も出来ないままラインを出されて、根に巻かれラインブレイクしてしまった。但し、あの時の引きは尋常ではない引きだったが、ポイントの種類や、その引き&走りの雰囲気からしてヒラマサだった可能性がある。

《3回目》

3回目は、これも千葉県の外房エリアの大原近くの根交じりの小さなシャローサーフで、この時は12センチクラスのシンキングペンシルで、斜め右前方に見える根回りを攻めている時に、いきなりガツンと、とんでもないアタリが来た。そして、そのまま凄い勢いで横っ走りされ、強烈な引きに耐えるだけで、リールをほとんど巻くこともできず、ドラグを出されまくり、根に巻かれラインブレイクしてしまった。


■悪夢の仮説!?:6-7年に1回はメーターオーバーがヒットしていた!?

他にも、バラシの経験などは星の数ほどあるが、これら3回のバラシの時の引きの強さは、かなり別格だった。私は、過去90オーバーのヒラスズキやマルスズキを釣ったことがあるが、それらの引きよりも引きは強かった気がする。

しかし、こんな「とんでも無いバラシ」は、そんなにしょっちゅうある訳では無く、私の場合大体「6-7年に1回」くらいの頻度だったので、めったに起こるような事でもなかったので、とても悔しい思いはしたものの、あまり本気で対策を考えるという事が無かった。

敢えて言うと、最後の2回は、根に巻かれてのラインブレイクだったので、ドラグをキツ目にする習慣がついたという位だろうか。昔から私の記事を読まれてきている方は、私のドラグ設定は通常よりもキツ目で、やり取りも相当強引なイメージがあるのではなかろうか。

そんな中、昨年末のバラシが起こった。

今、考えてみると、この昨年の「痛恨のバラシ」は、上記の「とんでもないバラシ」の3回目から、やはり「6-7年」経っていた。やはり、この手のバラシは、私の場合「6-7年に1回」位の頻度で起こるようだ。

そして、このバラシを経験して、私の頭にはある思いがよぎった。「もしかしたら、私が未だにメーターオーバーのスズキをゲット出来ていない理由は、ここにあるのかもしれない」と。

80-90クラスのスズキは、過去多数釣っているので、メーターオーバーが釣れるのは、あとは確率の問題だと思っていたが、最近は、そうでは無いのではないかとも思うようになってきた。

もしかしたら私の釣りスタイルが、メーターオーバーを獲れないスタイルだったのではないかということだ。上記の通り、私は昨年の痛恨のバラシを含め、過去4回 ” とんでもない引き ” にやられている。そして、私は未だメーターオーバーがゲット出来ていない。。。これには、何か関係があるのかもしれない。

長年、私はメーターオーバーの実績があるポイントでも多数釣りをしてきた。もしかしたら、私のルアーには「6-7年に1回」位の頻度で、メーターオーバーがヒットしていたのかもしれないのだ。

《※画像はあくまでバラした魚のイメージです(笑)》

そして、私はそれを全て逃してしまっていたとしたら、これだけ色々な場所で多数のスズキを釣ってきている私が、未だメーターオーバーをゲット出来ていない理由も説明できる。つまり、メーターオーバーはヒットしているのに獲れていないということだ。まさに悪夢のような仮説だ。

この仮説がもし正しいとすると、私の釣りスタイルにはメーターオーバーがヒットしても100%バラす欠点があるということになる。

釣りライターとして、自分のスタイルには「メーターオーバーがヒットしても100%バラす欠点がある」などと書くのは、かなり勇気がいることではあるが、そういう視点を持つ事こそ自身の成長に繋がるし、自分の釣りを面白くする秘訣だとも考えている。

では、その欠点とは何か?


■悪夢の仮説への挑戦1:根ズレでのラインブレイクの防止

上記4つの「痛恨のバラシ」の原因は、良く考えてみるとそれぞれ理由は異なるので、仮に私がメーターオーバーを100%バラしているとしても、その理由は1つでは無い可能性が高い。今回は、その理由のうちの1つについて考えてみようと思う。その理由の1つとは「ドラグ設定」だ。

上記の4つの「痛恨のバラシ」のうち2つは「根ズレでのラインブレイク」だった。このケースへの対処法は「走らせない」か「走らせる」かのどちらかだ。どちらが有効かは、そのポイントの根の配置や、ヒットしたスポットにより異なる。

場合によっては、ドラグをフルロックに近い状態にして、パワー勝負をするしかない場所・時があるし、スプールをフリーにして、ノーテンションで自由に走らせるというイチかバチかの賭けに出るしかない場合がある。このようなケースは、根だらけの地磯や、杭や橋脚だらけのストラクチャー系ポイントで多くなる。

もちろん、この様なポイントでも「走らせない」か「走らせる」かの2択ではなく、その中間のような繊細な調整・テクニックを使用する事の方が、むしろ多いのだが、今回テーマにしているのは、そんな「半端な引き/よくあるケース」ではなく「ヤバイ場所で、6-7年に1回あるかないかの、とんでもない相手」に遭遇した時の話だ。

スズキ釣りとは関係ないが、100キロクラスの磯マグロや、50キロオーバーのGTなんかを、根だらけの場所で狙う場合(この場合の「根」とは数メートルから数百メートルの規模まで混在している超凸凹の根を指す)、工具を使ってドラグをフルロックにして、人間をぶら下げてもドラグが1ミリも出ないようにして、体に命綱を結んで釣りをするケースがある。

そんな釣りをする知り合いの中には、日ごろから空手道場に通っている人間もいる。勿論、釣りの為だ。愛すべきアホだ(笑)


■悪夢の仮説への挑戦2:根ズレの危険が無い場所でのバラシ防止

一方、上記の4つの「痛恨のバラシ」のうちの、残り2つは「特に根やストラクチャーがあるような場所では無いが、ロクなアワセも入れられないまま、いきなり走られて、やり取りも出来ず走られて終わり」というケースだ。

この様なケースでは「ドラグ設定」について「フルロック」か「フリー(ノーテンション)」かのような極端な、2者択一の設定では無く、職人技とも言える繊細な設定が求められる。

私自身、まだまだ「職人技」の域には到達していないと考えているが、昨年の痛恨のバラシ以来、かなり色々試してきた結果、見えてきた事がある。以下、その点について解説し、皆さんの今後の参考にして頂ければと思う。

前書きが長くなってしまったが、ここからが今回の本題である。

(つづく)

ゴルゴ横山はメーターオーバーを過去4回ヒットさせていたかもしれない!?ーその2 ~バラシを激減させるドラグ設定~


 

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