前に、当サイトで「釣れるルアーカラー」について下記のような記事を掲載した。
必見!!クロダイは「黄色」がお好き!?魚博士「川村軍造」教授が「五畳半の狼」に出演した時の動画
ルアーのカラーについては、過去多くの議論がされてきているが、上記の研究結果は科学的検証結果として、とても参考になる。ところで、水中でルアーはどう見えるのだろうか?
《何故か青っぽくなることが多い水中写真》
上の画像は、私が八景島シーパラダイスで撮影したペンギンの写真だが、水上と水中では、色合いが全く異なっている事が見てとれる。
水中では、ペンギンの黒いクチバシは、より黒く、黄色い模様もやや黒っぽく、透明なはずの水は青っぽく写っている。
また、白い砂が敷き詰められている水底は、やや青味がかったグレーになっているし、水中の奥にある茶色っぽい壁は、黒に近い濃紺色に写っている。水上とは異なり、全ての色は青味がかった暗い色になっている。
何故、こんな色になってしまうのだろう?実は、光というものは、水中を走る距離が長くなるほど、青味が強くなり、最後は黒になるのだ。これが水中の真実でもあり、水中でのルアーカラーの見え方に大きな影響を与えている。
■水中での色の見え方
この宇宙に存在する全ての物質は、光を反射したり吸収したりするのだが、物質によって光の反射率・吸収率は異なる。ここで、水という物質の光に対する反射・吸収特性をザックリ書くと、水は「赤い光ほど吸収し易く、青・紫に近い光ほど吸収しにくい/反射しやすい」という性質がある。
ちなみに、光は「波」の性質があり「波」には「波長」がある。「光の色」はその「波長」によって決まってくる。波長が短いほど「青・紫」っぽく見え、波長が長いほど「赤」っぽく見える。
物が「赤く見える」ということは、その物は「(波長の長い)赤い光だけを反射している」ということだ。その反射された「赤い光」が私たちの目に入り「赤」と認識される。もっと言うと、その「赤い物」は「赤以外の光を吸収してしまう物質」ということになる。ちなみに、全ての色の光を吸収してしまう物質は「黒」く見える。
ということは「赤い光を吸収し易い水」の中に「赤い物」を入れるとどうなるだろう?
「赤い物」とは「赤い光」以外発することの無い物質だ。そこから唯一発せられた「赤い光」が水に吸収されてしまうのだから、その物質を目で見ても、もはや目には、何の光も入ってこない。つまり「黒」く見えるということだ。
では「青い物」はどう見えるだろう?
「青い物」とは「(波長の短い)青い光」以外発することの無い物質だ。しかし、水は「青い光」を吸収しにくいのだから、「青い光」は水に吸収されることなく、水中を飛び回ることになる。その物質を目で見ると、その飛び回っている「青い光」が目に入ってくる。つまり「青い物は、あまり色が変わらず青く見える」ということだ。
従って、水中では、光が水中を長く走るほど「赤は黒っぽく」見える。また「青は、あまり色が変わらず青のまま見える」ということになる。
但し「青い光」も、全く水に吸収されないという訳ではなく「赤に比べると、吸収されにくい」ということなので「青い光」も多少は水に吸収される。従って、水中を走る距離が長くなればなるほど「青い光」も水に吸収され、最後には全て吸収されて「黒」になる。
以上が、水中での「色」の見え方の基本事項だが、水中でのルアーの色の見え方について、釣り人向けの研究記事を見つけたので、以下にご紹介しておく。但し、全文英語なので、私の方で翻訳文をつけておいた。
なかなか興味深い内容なので、是非ご一読頂ければと思う。ではGO!!