実際の釣りの現場で、私たちがよく悩まされることに「ミスバイト」がある。特にバチ抜けの季節になると、ミスバイトが多発し、よく「硬い竿だとバイトをはじく」みたいな事を言う方が居る。
時にはロッドメーカーまでもがそういう事を言い「バチ抜けミスバイト対策用ロッド」と称して、柔らかいアクションの竿を発売したりもしてきた。しかし、私は断言する。「バチ抜けのミスバイトは竿を柔らかくしても減らない」。
但し、柔らかい竿は「バラシ」を減らす事に繋がる可能性はあるが、逆に「バラシ」を増やす可能性もある。なんだか矛盾したような主張に聞こえるかもしれない。今回は、これらの「ミスバイト」「バラシ」について考察し、「釣れる確率」を最大化するには何が必要なのかについて解説してみることにしよう。
■「ミスバイト」と「バラシ」は違う
まず、はっきりさせておかなければいけないことがある。先程何気なく「ミスバイト」「バラシ」という2つの単語を使ったが、この2つの言葉は明確に違うものとして認識する必要がある。
どういうことかというと「ミスバイト」は「魚」が行う行為であり、「バラシ」は「釣り人」が行う行為であるということだ。もっと言うと、「ミスバイト」をするのは「魚」で、「バラシ」をするのは「釣り人」だ。「釣り人」が「ミスバイト」をして、「魚」が「バラシ」をするなんて言葉の使い方はしない。主語が異なるのだ。