■青物祭りの東京湾と、釣れない陸っぱり
最近の東京湾は、ボートは爆釣で、陸っぱりは苦戦という日が多かった。今年は11月半ば位からイワシの大群が東京湾の奥まで入り込み、ディズニーランドが見えるような海域でワラサが爆釣したりして、多くの漁船やプレジャーボートが集結し、青物祭り状態になっていた。
スズキのボート釣りも好調で、先週も私の友人が、千葉県五井沖で爆釣し、人生初の90センチ近いランカーをゲットするなど、スズキの群れも、かなりの部分が沖のイワシの群れに着いてしまっていたのではないかと思われる。実際、私はその時期に「船の爆釣ポイント近くの陸っぱり」で、独り寂しくボウズを食らっている。
なんて愚痴はいいとして、この11-12月は、なかなか難しい時期でもある。10月中に産卵前の乗っ込みで、スズキがバンバン釣れたポイントも、今はぱったり釣れなくなったという場所が多いのではないだろうか。
その主な理由は、スズキの「産卵に向けた季節回遊」だ。9-10月は、その後始まる「産卵回遊」に向け、体力をつけるために、もの凄い荒食いをはじめ、ある時期になると、今度は産卵場所に向けて移動を始める。
そのため、スズキの群れの居場所が、どんどん変わってゆくのである。東京湾では、既に例年通りの時期に、そんな現象が起こっている。では、そのスズキの群れの居場所をどうやったら特定できるのだろう?もし、それが分かれば、爆釣も夢ではない。
これについては、雑誌なんかでも、過去多くの記事が書かれてきたが、その多くは「○月頃はスズキの群れは○○の辺りに移動してくる」とか「水温が○度くらいになると○○の辺りに移動してくる」みたいな「月、水温」の2つに注目したものが大半だったように思う。
それはそれで、当たらずとも遠からずで、そこそこ参考にはなるものだったが、実際に現場でスズキ釣りをしていると、それだけではイマイチ説明が付かないことも多いのではないかと、私自身は思っている。
今回は、それについて私自身の仮説をご説明しようと思う。